2018/01/31 13:54
蔵王時代からお世話さまの皆さん、お久しぶりです。もっさんです。
会ったことないけど読んでくれている方、初めまして。
自然酵母パン屋マルモのもっさんと申します。
Baseでは初めてのブログで何を書いたらいいかなぁとずっと考えていました。マルモのパンができるまでを書こうかなぁとか、これまでの経歴をさらっと書こうかなぁとか、今いる夏油高原スキー場について書こうかなぁとか。
悩んでいるだけで何も進まなかったので、とりあえず初回は、極寒の夏油高原で毎日頑張るお手製の発酵器ちゃんを紹介したいと思います!
マルモのパンはイースト菌など工業的なものは一切使わず、9年前にイチゴから取り出した酵母を育てて、パンを発酵させています。そのため発酵力はあまり強くなく、また三十度程度の適温にキープする必要があります。
昨年の12月に夏油高原に来て、最初にぶつかった壁がこの発酵でした。
何と言っても標高800mのスキー場で冷え切った夜間に発酵するのはとても簡単なことではありませんでした。
そこで、できる友達の監修を受け自作した発酵機「岩間発酵機 小窓ちゃん1号」
発酵具合を確認できる小窓も♪
木で作った枠の間に断熱材を挟んで、保温効果を高めました。最初はこの発酵機の下段に熱湯を入れた鍋を一晩放置し、保温。
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結果、夏油高原、おそるべし。
鍋のお湯くらいでは、全く保温できず、発酵も進みませんでした。
オープン日2日前の準備不足を痛感しながらも、慌ててホームセンターに駆け込み、ホットカーペットを購入しました。
写真ではわかりづらいですが、こちらを鍋の代わりにセットして、スイッチオン。
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翌朝。
またしても撃沈。全く発酵が進まず、ふくまらない生地。
むむむ、夏油高原おそるべし。
ということでラストチャンス。
今度は、売ってる内で一番高額の掘りごたつをゲット。
こたつのヒーター部分だけを発酵機に取り付け、発酵スタート。
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翌朝。
さいっこうの膨らみでした。
設定温度を極弱まで絞ることで一晩、最適な温度をキープしながら、発酵させることができています。
ちなみにマルモの自然酵母は、生き物と一緒なので、パンを作る量や、えさの選び方によって日々の発酵具合も変化します。
先日は、元気満タンのマルモ酵母、翌朝には信じられないほど大きく膨らんでいました。
生きた酵母から作るマルモのパンは、毎日違う仕上がりで、飽きることのない幸せを提供します。ぜひご賞味ください。